「ミキサー食注入で健康をのぞむ会」 代表 下釜櫻子

 

 私たちは、様々な障害があるため経管経腸栄養で命をつないでいる重度の障害児者とその家族の集まりです。

重症心身障害児者は、予想もしなかったアクシデントや病気に見舞われ、命を脅かす危機的な状況に直面しながらも、懸命に乗り越えてきました。それは、家族と共に、医療者の方々、行政・教育・福祉の方々が子供たちを「大切な命」として関わってくださったからです。子供の命と共に家族も守られてきたことを思い起こし、心から感謝しています。

「毎日の食事」は、言うまでもなく障害児者にとっても大切です。ミキサー食に加工して経鼻や経腸、胃瘻注入によって栄養を摂取できるようになったことで、私達の生活の質は大きく向上しました。常に子供の病態の急変に脅かされていた生活が大きく変わったからです。

 重症心身障害児者という弱さを抱えた子供たちを介護する親たちは、病態が悪化していく子供から目を離すことができず、ひたすら介護をするだけの日々を幾度も経験してきました。しかし「食事」として栄養を注入し、適切な水分量や薬剤を注入できることで、健康状態が安定する日々を送ることができるようになりました。

 子供の生き生きとした嬉しそうな表情を見るにつけ、親である私達も「子供と一緒に健康になろう」と、励まされ勇気づけられています。

 「ミキサー食注入で健康をのぞむ」障害児者と家族、介護者や医療者、支援者、関係者の方々と共に確かな情報を共有し合い、助け合い、励まし合いながら、知恵と工夫によってより良い介護生活を続けていけるように願っております。皆様のご理解とご協力を頂ければ幸いです。

「ミキサー食注入で健康をのぞむ会」 副代表 深町真理

 

 「既存規格接続コネクタ(現在の表記は旧規格となりました)存続と使用継続」に関する請願書を全国の当時者や施設、病院に呼び掛けました。電子署名は、数として認められないことから署名簿の印刷、郵送は善意でお願いすることとなりましたが、多くの署名簿と共にお手紙が寄せられました。新規格製品に対する不安や、活動に対する期待や励ましの言葉など、皆様の思いを受け、代表の下釜とともに署名簿を国会に提出できましたこと、嬉しく思います。

 今後も皆様と共により良いミキサー食の環境を作っていけるよう、努力していきたいと考えております。ご理解、ご協力いただきますようお願いいたします。